「元麻布 さる山」の主人 猿山修さんデザインの“日本の洋食器”です。
シンプルで少しグッとくるフォルムのプレートです。
製造 / 岡田直人(石川県小松市)
デザイン / 猿山修
制作 / 東屋
この食器は、元麻布の「さる山」の主人、猿山修さんにより、’日本の洋食器を’を意図してデザインを考え、ひとつひとつ、ろくろで手引きして作られています。 フォルムをはじめ、皿裏面を走る線、ツメ焼きの底面など、隅々まで気が配られていますので、シンプルですが目を 引く存在です。特にC&Sの取手部分は、手作りでは困難な形を職人のがんばりで実現しています。
【デザインについて】
ヨーロッパの食器は、陶器から磁器へと移り変る過程で、よりシャープに、より薄く、より均一なものに良さを求め
ながら発展してゆきました。そのため、現在ほとんどの洋食器が、均質に仕上がる型を使って生産されています。
今回の食器は日本での洋食器の形・存在を考え、ヨーロッパとは違った陶器の発展方法でモダン化し製作されました。
陶器では難しい磁器のような金属的なアウトラインを意識する一方、職人の手癖やちょっとした歪み、釉薬の揺らぎ
など日本人の好む部分も残されております。また、サイズも、ヨーロッパ食器のサイズバリエーションをベースに、
小鉢や取り皿としても使えるよう吟味しました。日本の食卓にも合うよう、様々な工夫が施されています。
【素材について】
生地 : 生地は石川県小松市の花坂という所でとれる陶石が主な原料となっています。耐火度の高い半磁器土です。
釉薬 : 単純な透明釉ですが、光の状態によっていろいろな表情を見せます。岡田直人さんは泊釉や白磁の器を中心に
製作しています。この釉薬は猿山修さんとの仕事をきっかけに使うようになったそうです。
【ツメ焼き】
普通、皿底面部分には釉薬がのっていないことが多いのですが、意匠的なことやテーブル等に傷がつきにくいなどの
理由から、底面にも釉薬をのせることがあります。その場合’ツメ焼き’という手法が使われます。
焼成で釉薬はガラス質に変化しほぼ液状になるため、ツメ焼きをしないと窯内で土台の板に貼り付いてしまうのです。
窯内の土台板に小さな丸い粘土の様な物をバランス良くツンツンと置き、その上に底面まで釉掛けした皿を乗せます。
その後焼成し窯から出した後、底にくっついた丸い粘土を削り取ります。本品にはツメ跡(め跡)として残っています。
【ご使用方法】
通常の土物の器のように、料理が
染みこんだりすることもありませんので、特別なお手入れは必要ありません。
基本的にお手持ちの器と同じようにお使いください。
ただ、縁などは欠けやすいので十分にご注意下さい。
【サイズ】
φ180H35mm
同じフォルムで4サイズあります。